今日から梅雨入りみたいですね。梅雨も情緒があるかと思いますが、僕は子供の頃から夏が好きなので、早くこの時期が過ぎてもらいたいと毎年ながら思っています。
 さて、今回は僕も好きな歌手、ELENA BURKEについて書いてみたいと思います。前述のキューバである時期にムーブメントを起こしたフィーリンやボレロ(バラード)を主に歌い、センティミエント(感情、情緒)の女王などと称され、よくOMARA PORTUONDOのライバルだったと言われています。(決して二人は仲が悪かったわけではないと思いますが。)
 このCDは彼女の歌唱集ということで、かなり以前にテイクオフさんから発売されたものですが(現在ではアオラ・コーポレーションさんで入手可能です。)、なかなか良い選曲だと思います。 
 どの曲も名曲ばかりかと思いますが、やはり僕はこの録音中ではSON AL SONという曲が好きです。この曲は、やはりフィーリンの曲を多く手がけたCesar Portillo De la Luzという人が作った曲ですが、とても力強い堂々とした歌いっぷりです。いつ聴いても気持ちが盛り上がりますね。バックの演奏はORQUESTA ARAGONといったこれまた豪華な布陣です。
 また、ESTOY BUSCANDO UN HOMBREというSON調の曲では、娘のMalenaと共演しています。声質がそっくりなのでどちらが歌っているかわからないくらいですが、伸び伸びとした感じがいいです。
 そして、ジーンときてしまうのがTU,MI ADORACIONというボレロ。作曲は以前ご紹介しましたJose Antonio Mendezです。こちら夜、しみじみと強いラム酒など召し上がりながら聴かれますとぐっと来るかもしれませんね。
 ELENAはもう亡くなってしまいましたが、いつまでもキューバ歌謡史上、私にとっては最高の歌手であることは間違いありません。
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